このブログの中でもいかにスウェーデンが犬や猫といったペットを大切に家族の一員として扱っているかを書いてきましたが、その強い動物保護の精神があったからこそ、ペット保険もまたスウェーデンから世界に広まりました。今回はそんなペット保険の歴史、ペット保険発祥の地スウェーデンの加入率、実際いくらするのかなどをお送りします。
ペット保険の歴史
さすがに近年の日本ではペット保険の認知度は上がっていると思いますが、パパがまだ子供の時に飼っていた犬や猫はペット保険に入っていなかったことだけは確かですね。以下にペット保険の始まり、そして主要国のペット保険販売開始時期をまとめてみました。
1924年 | 世界発ペットのための保険が販売開始 |
1947年 | イギリスでペット保険の販売開始 |
1980年 | アメリカでペット保険の販売開始 |
1995年 | 日本でペット保険の販売開始 |
1924年は大正13年です。フランスで第8回オリンピックが開催され、今では誰もが知る阪神甲子園球場もこの年の8月に竣工されました。
やっぱり、パパがまだ子供の時にはペット保険はなかったようですね。何の因果かわかりませんが、ひょんなことから日本を飛び出してスウェーデンに移住して、そこで犬を飼うことになり、ペット保険を調べたらなんとまさかのスウェーデンが発祥の地とは想像もしませんでした。
1924年にスウェーデンから始まったペット保険は、その後スウェーデン王室と同様に代々ロイヤルドッグを飼う習慣のあるイギリスへと渡ります。そして、続いてアメリカへ。ペット保険が始まった1980年から2年後には、当時大人気だったTV番組「Lassie」もペット保険に加入したことが大々的に宣伝されました!え?「Lassie」って知りませんか?日本でも有名になった名犬ラッシーのことですよ!あ、これでも「フーン」と思われた方、これはジェネレーションギャップですので、どうぞ無視してください。
さて、日本はスウェーデンでペット保険が発売されてから約70年後にようやくペット保険の販売が始まりました。
最初のペット保険は日本ペットオーナーズクラブの野川亮輔さんが「ペット共済制度」として発売されたそうです。保険会社ではなかったところが意外ですね。その後、2002年から2003年の調査ではペットオーナーズクラブを含めて4事業者がペット保険を販売していたと記録されていますが、この時点でもまだ保険会社がペット保険を販売した記録はない点からも、日本の保険会社がいかにペット保険に興味がなかったかわかりますね。
異常?正常?ペット保険の加入率
スウェーデンにおいて犬や猫を飼おうと思うと、ほぼ必ず保険への加入を勧められるというか、暗黙の了解でほぼ義務のように扱われています。特に大切な我が子のように生まれた子犬や子猫を譲渡する際にブリーダーさんが新しいオーナーにペット保険への加入を条件にすることはよく聞きます。
そんなほぼ義務のように扱われるペット保険ですが、スウェーデンにおけるペット保険加入率は約50%と言われています。半分の犬や猫といったペットがペット保険によって守られています。ブリーダーさんとの会話などから、正直思ったよりも少ない印象だったのですが、どうもペット保険加入率50%も世界で断トツの1位みたいですね。
国名 | ペット保険加入率 |
スウェーデン | 50% |
イギリス | 25% |
日本 | 7% |
アメリカ | 1% |
なぜペット保険の加入率が高いのか?
やっぱり、それはペットを大切な家族の一員として扱っているからだと思います。が、しかし現実的な要因もあるようです。
高福祉国家として有名なスウェーデンですが、実際医療すべてが無料ではありません。そして、その無料じゃない医療費は正直日本よりも高額だったりします。よく日本の番組や雑誌では、北欧=未来の福祉国家的なことを言っているのを見聞きしますが、現地に住んでいる人はだれ一人としてそんな風に感じないでしょう(笑)
そんなスウェーデンですから、ペット治療費もとても高いのが現状であり、その高額なペットの医療費を賄うためにみんなペット保険に入っているんだと個人的に思いました。
スウェーデンのペット保険はおいくら?
日本と同様に保険は色々な条件やオプションがあるので、一概にこの金額ですというのは難しそうですが、スウェーデンの代表的な保険会社が提供する犬の保険を以下にまとめてみました。
- 基本コース
- 月々180kr(2400円くらい)。病気やケガの際の獣医による診療を20,000kr(26万円)まで補助してくれます。生命保険やケガの際のリハビリも含まれています。
- 特別コース
- 月々500kr(6500円くらい)基本コースの獣医による治療費が140,000kr(180万円)まで拡充した最強ペット保険。
たぶん我が家に来る愛犬は基本コースでいいかなっと思ってます。さすがに特別コースは月々の支払もばかにならない額ですからね。
まとめ
ペット保険発祥の地スウェーデンのペット保険事情はいかがでしたか?正直、このブログを書くまでスウェーデンがペット保険発祥の地とは知りませんでしたが、街で出会う犬と飼い主そして今愛犬を育ててくれているブリーダーさんとの会話から、ペットを本当に大切にしていること、そしてだからこそペット保険が望まれて作られたと感じます。
我が家にも愛犬が来た際にはペット保険には必ず加入しようと思っています。
最後まで本ブログを読んでいただきありがとうございました。北欧で暮らす日本人家族、そして愛犬(まだ名前はありませんが)に関して、こんなこと知りたい!こんなこと書いて欲しいなどありましたら、ぜひコメントを頂きたいです。
また、このブログは「にほんブログ村」に参加しています。ランキング上位を狙えるとは思っていませんが、誰かに読んでもらえてると実感できる方法の一つなので、もしよければ応援のほどよろしくお願いいたします。
コメント